【上質紙とは?用途・加工・厚みの選び方まで徹底解説】
ラベル印刷やチラシ印刷でよく使われる「上質紙(じょうしつし)」。
その名前から「良い紙なんだろうな」という印象を持たれがちですが、
実は“向き不向き”がはっきりしている紙でもあります。
このコラムでは、印刷の現場でよく使われる「上質紙」について、
特徴や用途、加工の相性、厚みの見方までわかりやすく解説していきます。
■ 上質紙とは?
上質紙とは、木材パルプを100%原料とし、表面にコーティング(光沢加工)を施さない、
「非塗工紙(ひとこうし)」に分類される紙です。
表面はなめらかで、鉛筆やボールペンでの筆記性に優れており、
「書く・刷る」どちらにも適したオールマイティな紙です。
真っ白な見た目と自然な風合いが特徴で、発色はやや控えめですが、
落ち着いた印象を与えるのがポイントです。
■ 上質紙が向いている印刷物
上質紙は、以下のような印刷物に向いています:
- チラシ、冊子、フライヤー
- ハガキ、DM
- 封筒や請求書などのビジネス書類
- メモ帳、便箋
- 商品ラベル(書き込みが必要なもの)
特に、「文字が主役」になるような印刷物や、
あとから書き込む用途がある印刷物に最適です。
■ 上質紙に向いている加工/向いていない加工
【向いている加工】
- ミシン目加工
- 折り加工(二つ折り・巻き三つ折りなど)
- 筆記(鉛筆・ペンでの記入)
- スタンプ押印
【あまり向いていない加工】
- PP加工(フィルム貼り)
- UVニス加工(光沢コーティング)
- ホット箔押し(金・銀の箔)
上質紙は表面がざらつき気味で吸水性が高いため、
表面にツヤを出すような加工とは相性があまりよくありません。
■ 上質紙の「kg(キログラム)」って何?なぜ厚みなのに重さで表すの?
紙の厚みを表す単位として「kg(キログラム)」が使われるのは、
「紙1000枚分(=1連:れん)の重さ」を基準としているからです。
つまり、「上質紙70kg」と言えば、原紙1000枚で70kgの重さになる厚さの紙ということ。
この単位は業界で統一されており、厚さをミリで表すよりも実用的なんです。
※参考:上質紙70kg ≒ 約0.09mm、90kg ≒ 約0.11mm、110kg ≒ 約0.13mm
(紙質によって差あり)
※「kg数が大きい=厚くてしっかりした紙」と覚えておけばOK!
■ その他:ラベル印刷で上質紙を使う際の注意点
- 発色はやや沈むので、鮮やかさより“落ち着いた雰囲気”を出したいときに向いています
- 水に弱いため、屋外使用や冷蔵商品には不向き(その場合は合成紙やコート紙が◎)
- 書き込みが必要なラベル(賞味期限・製造日など)には最適!
■ まとめ
上質紙は「シンプルで書きやすく、落ち着いた印象を持たせたい印刷物」にぴったりな万能紙です。
ただし、加工や使用環境によっては不向きなケースもあるため、
用途に合わせて選ぶことが大切です。
「どの紙を選んだらいいか分からない…」という方は、
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